製薬工場のパートやバイト・派遣の仕事

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風邪を引いた時にドラッグストアに薬を購入しに行ったり、病院に通った時は薬を処方されたりと、未病から重病まで何かとお世話になるのが薬の存在ではないでしょうか。

薬にもさまざまな種類があることは既にお分かりだと思いますが、薬には大きく分けて2種類あります。ひとつは「医薬品」、もうひとつが「医薬部外品」です。そしてこれらの薬はすべて製薬工場でつくられています。

私たちが知っている薬は、錠剤だったり散剤だったりカプセルだったり、基本「完成形」の姿でしかありません。この形に収まるまで、どのような工程を経ているのか気になるところ…。

そこでこの記事では、製薬工場の仕事をクローズアップ。薬がつくられる工程を知ることで、今までよりももっと薬が身近な存在になるかもしれません。

製薬工場は何をする工場？

製薬工場は、その名の通り医薬品や医薬部外品の製造や生産管理を行う工場です。そのほか、完成した薬を検品（品質管理）・梱包・保管することも工場で行われています。
研究や試験が行われることもありますが、当然ながらそれらの業務は資格を持っている人でないと携わることは不可能です。

製薬工場での仕事内容

仕事内容は薬の形状によりさまざまですが、共通する仕事内容は下記の通りです。

1. 受入試験：入荷した原材料の内容や梱包資材の個数が間違っていないかチェックします。
2. 秤量：原液や添加剤を正確に量ります。
3. 加工：錠剤の場合は乾燥・造粒、混合、打錠を、注射剤の場合は溶解・ろ過、充填、減菌を行います。
4. 検査：検査機や目視による検査を行います。
5. 包装：包装資材で医薬品を保護します。
6. 出荷判定：出荷できるかどうか、最終的なチェックを行います。
7. 出荷：出荷判定でGOサインが出たもののみ、出荷します。

派遣・パート・バイトが任されるのは？

派遣・パート・バイトが任される作業は、あまり責任が問われない作業――上記の3、4、5、6、７の部分です。もちろん人々の健康を司る医薬品や医薬部外品を取り扱うため責任は重大です。

ですが、3～5などの工程では機械化が進んでいるため、人間が行うのは機械のオペレーションだったり、ライン作業だったりと単純作業が多く、未経験でも任せてもらえることが多いようです。いずれもマニュアルがあるため、その通りに動けたら問題ありません。

もらえる給与の平均額

働く時間帯や仕事内容によっても異なりますが、平均すると時給1,300円前後がスタンダードです。ほかの製造業よりも若干時給が高めに設定されているのは、やはり人々の健康に携わる重要な仕事であるからでしょう。

工場が稼動していないと仕事もないため、工場の定時＝仕事の定時、ということがほとんどです。よりお金を稼ぎたい！　という人であれば、24時間稼動している工場で、夜勤の仕事をおすすめします。フォークリフトの免許を持っていれば仕事の幅も広がり、時給もさらに高く設定されます。

製薬工場の仕事の大変さ・やりがい

製薬工場で働くことは、ほかの工場系の仕事よりもなんだか上のランクにいるような気になってしまいます。人の命や健康に関わる仕事だからでしょうか。実は誰でもできる仕事でもあるのに、大手であればあるほど、そのネームバリューが働くこともありますよね。

それでも、製薬工場ならではの大変さもあり、そしてやりがいもあります。下記に詳しく解説します。

製薬工場の仕事の大変さ

薬品には独特の「臭い」があるため、それが染み付いてしまうのが大変な点のひとつだと言われています。
慣れてしまうと気にならなくなるものではありますが、仕事を離れた際に他人からどのように思われているのか常に気になってしまい、それがストレスで離職する人も少なくはありません。

また、医薬品というデリケートな製品を扱うため、作業はひとつの菌の侵入も許されない徹底的な閉鎖空間にて行われます。働く本人も清潔感には留意する必要があり、毎日その状態をキープするのは面倒だ、というタイプならば苦痛に思えてくるかもしれません。

稀にですが、薬品を扱っているため事故が発生する恐れもあります。基本的に医薬品の原材料は火気厳禁のため、一歩間違えれば大変な事態を引き起こすことも…。このように、人の健康をクリエイトしながら現場の作業内容は危険と隣り合わせ、というのも大変な点のひとつに挙げられます。

製薬工場の仕事のやりがい

人のQOL向上に欠かせない医療に携わる仕事のため、自分の作業ひとつが誰かの役に立っている、命を救っていると思うことが最大のやりがいではないでしょうか。

また、安定した需要があるため急に解雇ということはなく、職場を気に入ったら長く続けられることもやりがいのひとつです。

工場によっては、パートやバイト、派遣からも改善提案策を募ることもあります。さらに効率的に、安全に業務を遂行できるよう提案して、それが採用された時には喜びもひとしおですよ。

未経験でも、性別も年齢も関係なく世の中の人の命や健康に貢献できる！

あなたは今、社会や誰かに貢献していると感じていますか？　ただ寝て食べて起きるだけ、そんな生活を送っている方は稀だとは思いますが、人間として産まれてきた以上、何らかの形で誰かの役に立つことがしたい。そう考えるのは当然ではないでしょうか。

製薬工場の仕事であれば、あなたの作業が間接的に世の中の人を勇気付け、生きる力を与えることができるかもしれません。

現在の製薬業界では、ジェネリック医薬品の台頭もあり、苦戦を強いられています。それでも医薬品が世界から消えるということはありません。製薬工場で、誰かの健康の縁の下の力持ちになる、という選択肢もアリではないでしょうか。