【質問】工場や製造業で働くのは女性だと厳しいのでしょうか?
工場や製造業というと、男性の仕事というイメージを持っている方は多いと思います。でも、それは大きな誤解です。文明や技術が進化した昨今、製造工場における労働環境もずいぶんと改善され、女性でも無理なく働ける体制が整備されているのです。一昔前とは異なり、業種や職種、働き方も多種多様。女性だからこそ! 歓迎される、活躍できる現場も増加しています。それでもなんとなく製造工場で働くのはちょっと自信がない…この記事ではそんな不安や疑問に回答したいと思います。
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回答:製造工場は、女性だから厳しい…ということはありません。
総務省および経済産業省が5年ごとに実施する統計調査「経済センサス」の「平成28年経済センサス」によると、製造業における女性従業者数の比率は全体の29.9%。ほかの産業と比べると決して高い数値ではありませんが、100人の工場であれば女性が30人を占めていることになります。
業種別の比率を見ると、衣服・その他の繊維製品製造業73.6%、食料品製造業61.1%、なめし革・同製品・毛皮製造業52.3%、電気機械器具製造業51.1%、繊維工業51.0%となっていて(平成10年商工業実態基本調査報告書より)、労働集約型産業(人間の労働力に頼る割合が多い産業=手作業)が多いことが分かります。いずれも、製造業=肉体労働といったイメージからは程遠い業種であることが特徴です。
女性に人気の工場職
工場の仕事にもさまざまな仕事がありますが、その中でもとくに女性に人気の仕事を紹介します。
食品加工・トッピング
食品工場において、お惣菜やお弁当、デザートなどを調理、盛り付け、パック詰めする仕事です。基本的にはライン作業となります。
検査
製造した製品に破損や不具合などの不備がないかチェックする仕事です。
運搬・仕分け・梱包
運搬は、工場内外の原材料や製品を台車やフォークリフトなどを用いて運搬する仕事です。荷下しや積み込み作業も含まれます。仕分けは、種類別に商品を仕分けする仕事です。梱包は、完成した商品にラベルなどを貼ったり、袋や箱などに入れる作業です。
事務
一般企業の事務職と同様に、総務や経理などの業務を担当します。社内外とのやりとりも事務の仕事です。座り仕事がほとんどで体力的な負荷はほとんどありません。
期間工
力仕事のイメージが強い期間工の仕事ですが、女性の進出も目立ってきています。任されるのは軽作業や品質管理が中心なので、ほかの製造工場と変わらないスタンスで働くことができ、さらに高収入が期待できます。年齢制限がほぼないことも人気の秘訣です。
工場職には嬉しいメリットもたくさんあります
これまで女性が工場に勤務する際のマイナス面をカバーする情報をお届けしましたが、次はプラス面をお届けします。
スケジュールが組みやすい
製造工場はシフト制を採用しているところが多く、前月に翌日の勤務を申告できる職場もあるので、勤務日や勤務時間(時短など)を調整しやすいのが大きなメリットです。
家事や育児と両立できる!
女性の場合は残業や夜勤がほぼないため、家事や育児と両立しやすいのがポイントです。仕事も大事だけど、プライベートも大事にしたい…そんな方にはぴったりな環境です。
人間関係が煩わしくない
ライン作業などの仕事であれば、仕事中に周囲と会話する必要も時間もほぼありません。会話をするのが苦手な方にとっては万々歳の職場です。その一方で、工場ではさまざまな年代の方が働いているため、世代を超えた交流を体験することもできます。